【特集1】リアルな労災体験に学ぶ ICT活用した新研修施設が稼働 仮想現実ではしご墜落災害を体感/明電舎
㈱明電舎は昨年10月、グループ社員向けの技術研修センター「Manabi-ya(学び舎)」を沼津事業所内に開設した。技術系の新入社員への技能伝承を目的とした施設で、安全教育ではVRを活用して高所作業や階段昇降、電気工具などの労働災害を体感し、危険感受性向上へつなげる。メンテナンスの訓練では仮想空間と実機を融合させたAR技術を導入。実地さながらの状況下で停電・復電手順などを学びながら、即戦力となる現場力を育てていく。
即戦力の技能者育成を目指して
「Manabi-ya」は、明電舎グループの技術系社員を対象に、即戦力となる技能者を育成する研修施設。太陽光発電システムや省エネ要素を取り入れた設備を採用した環境配慮型の2階建建屋の延床面積は2562㎡、最高高さ12.8mの建屋2階部分にICT(情報通信技術)を使った体感型の研修エリアを設け、VR(仮想現実)技術による安全体感教育機器(セーフティトレーニングゾーン)のほか、変電設備の3Dモデルで学習をするAR(拡張現実)教育機器(バーチャルタッチゾーン、バーチャルアセットゾーン、リアルアセットゾーン)は実機上に操作手順を重ね合わせ表示し業務を支援するシステムを備えている。
労働災害の事例を通じて安全行動と危険回避のための知識を学ぶセーフティトレーニングゾーンでは、現実には経験できない危険度の高い労働災害を仮想現実空間で疑似体験する。
高所作業のコンテンツでは、足場に設けられた仮設のはしごを一段一段上がって行くと、上部を固定していなかったはしごが外れて地面へ墜落してしまう。3Dゴーグルに映し出された映像に合わせて体験者の足元にあるモーションプレートが動き、振動、衝撃などのリアルさを演出する。…
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