印刷事業場へ監督強化 「説明会欠席」は個別指導 自主点検の実施を要請 厚労省

2012.08.01 【安全スタッフ ニュース】
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 厚生労働省は、大阪の印刷事業場での胆管がん発症を契機に実施した一斉点検で、77.5%の事業場で法令違反が発覚したことを受け、全国の印刷事業場に対して指導を強化する方針を決めた。

 今後、自主点検票を配布して点検を行わせるとともに、未提出事業場を中心に説明会への参加を促す。欠席した事業場や問題が見つかった事業場には労働基準監督署が個別に監督指導を実施するとしている。

 一斉点検は有機溶剤を使った洗浄作業を実施している全国561の印刷事業場を対象としたもので、有機溶剤中毒予防規則など法令で規制されている物質を使用していた494事業場のうち、局所排気装置の未設置や作業環境測定、特殊健康診断の未実施など、77.5%の事業場で違反が見つかった。543の作業場所での作業環境測定では、141箇所で改善の必要性などが指摘されている。

 この結果から厚労省は「法令順守の徹底が必要」と判断。全ての印刷業者へ指導を強化することになった。対象事業場は数万に及ぶとみられている。

 なお、厚労省では新たに、職業性胆管がんに関する各種相談に対応するため、専用のフリーダイヤルを開設した。東日本はTEL:0120-860-915、西日本はTEL:0120-616-700(月~金)で、印刷業で洗浄作業などに従事する人からの健康相談を受け付けている。

平成24年8月1日第2167号 掲載
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