飲食業の本社へ安全対策求める 東京労働局
2012.11.15
【安全スタッフ ニュース】
東京労働局(伊岐典子局長)は10月19日、管内にある従業員500人以上の飲食店本社228社と、これまでに労働災害を発生させた100の飲食事業場に対して労働災害防止対策の徹底を要請した。
飲食業では、ここ10年600件台で推移していた災害件数が今年に入って30%も増加。「過去にない異常な状態になっている(同労働局安全課)」という。
災害の発生状況をみると、ガス台の前に置いてあったカセットコンロ用のボンベが爆発して火傷を負ったものや、作業台の下で沸いていたガス炊飯器に触れて足に火傷、扇風機のコードにつまずいて転倒し右足を脱臼するなど、基礎的な知識不足や注意不足によるものが目立つ。
東京労働局では、「第三次産業は事故が少ないという認識があり、どうしても安全面での教育はおろそかになってしまうのではないか」としている。要請文とともに的を絞った点検事項を盛り込んだリーフレットを配布し、実際に災害が発生していることの周知と事業者への意識付けを行いたいとしている。
平成24年11月15日第2174号 掲載