【特集】「本気」でやってます! 総合的健康管理対策 IT産業にみるメンヘル事情も/日立ソリューションズ
理念のなかに「人財」と掲げるほど、企業は従業員のことを重要に考えている。その財産を守るためには健康管理が欠かせないが、なかなか思うように進まないのが現実のところだろう。「よろず相談員制度」「20時消灯ルール」「試し出社制度」などで本気で総合的な健康管理対策を実施しているのが、㈱日立ソリューションズだ。その取組みを同社人事サポート部の手塚昌之主任に紹介してもらった。急成長を続けるIT産業でのメンタルヘルス対策は一般の企業でも十分参考となる。
情報サービス産業の特性は?
当社は国内および中国、欧州、北米をはじめとする世界各国でITソリューションを提供するハイブリッドインテグレーション企業です。一昔前まではシステムエンジニアリング、ソフトウェア開発など特定の技術が求められていましたが、今では日単位で進化を進めるIT業界においてはシステム構築のコンサルテーション、システム開発、システムの運用・保守、機器・製品の提供など、専門技術を生かした総合的なシステムインテグレーション力が求められ、常に進化するIT技術をソリューションメニューとしてお客様へ提供し、お客様や社会の発展に貢献しています。
当社をはじめとする情報サービス産業の特性と人事管理上の問題について簡単に整理をすると、いくつかの特徴的な性質と意外な一面を垣間見ることができます。
現代社会は情報システムに支えられているといっても過言ではありません。特に金融や鉄道、物流といった社会性・公共性の高い分野も例外ではなく、システムが停止したときの社会的な影響を考えると、まさにミッションクリティカルなシステム(24時間365日、止まらないことを要求される基幹業務、あるいはそのような業務遂行のために使用されるコンピュータシステム)を担っており、精神的なプレッシャーが非常に高い産業であるといえます。
また、システムを構築するためには、お客様のオフィスでお客様と一緒にシステムを作り上げてゆくプロセスが重要であり、社員の3割は常にお客様のオフィスに常駐しているなど、上司や同僚とのフェイストゥフェイスのコミュニケーション機会が少ないことも情報サービス産業の特徴の一つともいえます。
さらに、クラウドコンピューティングをはじめとする技術革新やお客様ニーズの変化、国内競争力激化や業界再編、ビジネスのグローバル化など、情報サービス産業を取巻く環境は極めて早いスピードで起こっており、これらの変化についていけるかという漠然とした不安感を抱く社員も少なくはありません。
情報サービス産業は一般的に…
執筆:日立ソリューションズ 人事総務統括本部 人事サポート部主任 手塚 昌之
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