【特集1】リスクアセスメントを見直そう 危険源のチェックリスト作成 上の巻
リスクアセスメントが安衛法で努力義務となって6年。それ以前にも取り入れていた事業所も少なくないが、近年、リスクアセスメントの現状に物足りなさや疑問を感じる安全担当者が増えていると、みなとみらい労働法務事務所の菊一功所長(元労働基準監督署長)は指摘する。今号から3回にわたり、菊一所長が効果的な進め方を解説。現行のリスクアセスメントに欠けているのは「危険源のチェックリストが作成されず、リストアップが適切にされていない」ところだという。
第1 現状と課題
1. R・KYが普及の妨げに
(1)近年、現行のリスクアセスメントに対し物足りなさや疑問を持ち、「リスクアセスメントは空回りしている」と感じている安全担当者が多くなってきている。
①何を、②どこから、③どのように行えばよいのか分からない、というのである。
さらに、災害があるたびに会社幹部から、「これまで、リスクアセスメントをさんざんやっているのに、今回の災害が認識できなかったではないか?」という批判が現場になされる。
(2)建設業や製造業などの現場で、リスクアセスメントの取組み状況を質問すると、決まってR・KYの実施記録と、リスク評価された施工計画書や作業手順書を見せられる。「R・KY」は、リスクアセスメントの手法を取り入れた(リスク評価された)、現場作業員に対する危険予知訓練で安全教育である。…
執筆:みなとみらい労働法務事務所 所長 菊一 功
【短期集中講座 リスクアセスメントを見直そう】中の巻 危険事象をとらえる
【短期集中講座 リスクアセスメントを見直そう】下の巻 上手に取り組むポイント
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