福島原発の作業で健康確保へ推進室 厚労省
2011.06.15
【安全スタッフ ニュース】
厚労省は5月20日、「福島第一原発作業員健康管理等対策推進室」を設置した。技術系放射線関係業務経験者など専門室員を含めた約20人を配置し、第一原発で働く人の健康確保について体制整備を図る。
当面の課題として挙げたのは「作業員の被ばく線量管理、臨時の健康診断の実施の徹底」「一定の緊急作業に係る作業届の確認」「被ばく線量などを追跡できるデータベースの構築による長期的な健康管理の実施」の3点。臨時健診では、東電社員、協力会社含め、被ばく線量が100msv(ミリシーベルト)を超えた場合に加え、従事期間が1カ月を超えた場合にも行うよう指示した。
また、1msvを超える緊急作業については、作業届を提出するよう指導。5月24日に協力会社含め38件の届出があり、富岡労働基準監督署(現在はいわき労基署内に併設)が審査を開始したという。
厚労省では、今後緊急作業に当たった労働者に対し、長期的な健康管理を行うためのデータベースを構築する考え。氏名、事業場名、被ばく線量などの情報を保管し、将来、データの照会や健康相談などに役立てるとしている。
平成23年6月15日第2140号 掲載