【特集】残存リスク低減へ「IT安全」活用を 上手に使えば効果は絶大!/日鉄エレックス
パソコンを始め、携帯端末などのIT機器が職場や生活に何の違和感もなく浸透している現在、厚生労働省が進めてきた「IT安全」の実態を知るため、実際に導入した㈱日鉄エレックスを取材した。同社ではIT安全の機器を開発・販売しており、顧客に満足してもらうためには、まず自社での評価が欠かせないとの理由から導入に踏み切った背景がある。IT安全を上手に使えば、リスクアセスメントで判明した残存リスクの解消にもつながり、1人作業の安全やコミュニケーションツールとして効果があるようだ。
団塊世代の大量退職が契機に
IT(情報技術)安全とは、「ITを活用した新しい安全管理手法」を指し、厚生労働省では、団塊の世代の大量退職に伴う安全衛生分野の知識、技術、ノウハウの喪失、労働者の熟練度の低下などに対応するため、PDA(個人用携帯端末)、ICタグなどのIT技術を活用して安全衛生の確保のための情報提供、警告などを可能とするもの。
同社では、平成18年からおよそ4年間にわたり、厚労省、労働安全衛生総合研究所、日本鉄鋼連盟とともに、主に装置産業職場でのリスク低減の管理的対策のひとつとしてIT安全の検討から実証試験、普及活動を行ってきた。IT機器を開発し、顧客先で上手に活用してもらうには、まず自社からという考えからIT安全を導入した経緯がある。
IT活用が災害防止にどう有効かを示したのが、下表だ。表にあるように、IT活用の種類は、3つに分類される。…
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら