【特集】ヒヤリ・ハットで問題解決が迅速に 常に危険を考える習慣を/エクシング平工営業所

2012.06.01 【安全スタッフ 特集】
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 ヒヤリ・ハットが水面下で止まっている状態で、事故が発生していないのはたまたま運がいいだけ――。安全対策の基本ともいえるヒヤリ・ハット報告だが、作業者からの現場の生の声は、安全意識レベルが一定の水準にまで達していないとなかなかあがってこないのが現実だ。㈱エクシング平工営業所(神奈川・平塚市)では、災害を発生させないために水面下のヒヤリ・ハットを“運任せ”にせず、作業者からどんな小さなことでもすべて報告させるよう求めた。吸い上げた貴重な情報をベースに「危険作業対策集」「KYシート」「自問自答カード1人KYT」を作成したところ、安全提案による問題解決がスピード化したという。ヒヤリ・ハット報告が明らかに機能している事業場といえる。

安全対策の第一歩は…

 エクシング平工営業所は、関西ペイント㈱平塚事業所内に事務所を構える。有機系塗料を始めとする危険物を取り扱う仕事だけに、常に慎重な作業と安全性を要求される状況にある。

 そこで、同社ではKYT活動による安全の確保、小集団活動でのコスト削減、5S活動を通じての品質強化、各種研修制度による人材の育成を柱に事業活動を行っている。

 このなかでも、安全が確保されなければどんな取組みもできないと考え、ヒヤリ・ハットに着目し提案させる活動が安全対策の第一歩として位置づけた。

KY活動の原点と考えよう

危険物の保管・運搬は慎重に、そして安全に

 ヒヤリ・ハット報告は活動当初、摘出はされたものの、事故防止にはつながっていないというのが現実だったようだ。そのうち、マンネリ化が進み新人による不慣れからくる物損事故が多発してしまった。ドラム缶がへこむといった物損事故だから人身に影響がないかといえば、そうではない。物損にプラスしてドラム缶の下敷きになるといった労働災害も考えられる。

 ただ同社の場合、これまで不休災害さえない労働安全衛生面で優秀な事業場だが当然、人への事故防止は最優先している。

 事故多発の背景には、…

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平成24年6月1日第2163号 掲載
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