震災で建物から飛散 石綿ばく露の対策を求める 厚労省・環境省
2011.08.01
【安全スタッフ ニュース】
厚労省と環境省は6月30日、東日本大震災の被災地でアスベストの飛散が確認されたとして、ばく露防止対策の徹底を都道府県労働局や関係団体など宛てに通達した。
アスベストの飛散が見つかったのは茨城県内の解体工事現場など2カ所。1カ所は、震災の影響で、囲い込みされていた壁面の一部が損壊し、内部に吹きつけられていたアスベストが落下したもの。
もう1カ所は、震災の影響で露出した吹き付けアスベストの除去工事。集じん・排気装置の不具合が原因で、通常よりも多いアスベスト繊維が検出された。労働者は適切な呼吸用保護具を着用しており、周囲環境への飛散もないという。
通達では、震災の影響で今まで封じ込めや囲い込みを行っていた箇所が損壊し、アスベストなどの粉じんが労働者に影響を及ぼす怖れがあるとして、石綿障害予防規則の順守とともに、集じん・排気装置のフィルターの定期交換など、維持管理徹底を求めている。
平成23年8月1日第2143号 掲載