【特集2】震災が直接原因の死亡者千人超える 津波による「おぼれ」が大半占め
2011.11.15
【安全スタッフ 特集】
未だに東日本大震災の“爪跡”が消えない現状のなか、厚生労働省は震災を直接の原因とする労働災害の実態を明らかにしている。10月7日現在の最新データによると、通常の労働災害による死亡者661人に対し、震災での死亡者はそれを上回る726人を記録した。さらに宮城労働局の最新情報を加味すると1012人となり、今後の厚労省の集計でも1000人を超えることは必死だ。災害の型別では津波で流された「おぼれ」が大半を占める。労働基準監督署は災害現場が保存されないなかで、労働災害を判断するという局面にある。
実態をしっかり伝えるために
厚労省が「震災を直接の原因とする災害」をカウントすることについては、内部で多くの議論があったようだ。結論として、これだけの大きな災害がありながら、震災で直接亡くなった労働者の実態が表に出ないのはおかしいとの判断から、集計に踏み切ったという。
最初に集計したのは、…
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
平成23年11月15日第2150号 掲載