【トピックス】7つの安全行動を共通ルール化 社員全員が守れる決まりに 動体に触れない 保護具着用/富士フイルム神奈川工場
「ルールを設けてはいるが、全員に守ってもらうのはなかなか難しい」――そうした悩みを持つ事業場は決して少なくないはず。富士フイルム㈱神奈川工場では、「動体・回転体に触れない」「溶剤、薬品を取り扱う作業では保護メガネを着用し、必要に応じ、マスク・手袋を着用する」「重量物の下に入らない」など7つの「安全行動共通ルール」を設定し、従業員の労働安全衛生に対する意識を向上させる活動を展開中だ。シンプルにしたことで従業員にとって分かりやすく、定着にもつながっている。また、生産上どうしても必要だがルールからは外れてしまう作業を例外作業と位置付け、作業の改善を徹底的に議論。たとえば、ロールの巻き取りなど危険が潜む作業については、教育を受けた人が作業をするよう許可制にするなど、効果的な安全対策をとっている。
災害ゼロへ新たな仕掛けを
富士フイルム神奈川工場(小田原と足柄に立地)では、長年の安全活動によって労働災害が減少を続けていたが、次第に減少率に停滞が見られるようになったという。そこで、下げ止まりの状況から脱して災害ゼロへ向けたさらなる一歩を踏み出すため、「これまでとは別の仕掛けが必要だ」と判断。平成20年から新たな労働安全衛生活動の検討を開始することとなった。
まずは過去10年間に発生した労働災害を洗い出し、その原因を分析。例えば、小田原は薬品を使う作業が多いが、保護具の着け忘れがあったり、また足柄サイトでは回転体への接触による切れ・こすれが発生する傾向があった。生産内容によって危険はさまざまだが、その背景には共通した要因があることも分かってきた。「安全のためのルールは多くあるが、守りきれてないものもある」ということだ。
第三者が見ても分かるように
どういった点を守っていなかったから労働災害が起こってしまったのかを整理し、かつ休業を伴う重大災害につながる危険を抜き出して7つの「安全行動共通ルール」(表)を策定した。…
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