【トピックス】開削トンネル工事の災害防止 土止め支保工をなくしリスク低減 「地盤改良による土止め壁」で安全施工/前田建設工業㈱関西支店 三宝西作業所

2012.11.15 【安全スタッフ ズームアップ・スポット・トピックス】
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 「阪神高速大和川線 三宝第2工区開削トンネル工事」を施工する前田建設工業㈱関西支店三宝西作業所では、土止め支保工を用いない開削工法を採用している。土止め支保工をなくしたこの施工法は架設、撤去の際の重量物取扱いや高所作業による危険有害要因を低減し、労働者が作業するうえでの安全確保につながった。掘削も露天の状態で行う明かり掘削が可能となることで、よりリスクの少ない安全作業とするなど、同工事は施工計画からリスクに対する低減措置を講じている。

固めた地盤を土止め壁に

 同工事は、阪神高速道路大和川線建設工事のうち開削トンネルを主体に施工している。同現場では、作業の省力化、環境負荷低減などさまざまな取組みをしているなかで安全性向上を目的に中層混合処理工法を用いた地盤改良による土止め工(自立壁)を採用した。

 同工法は、バックホウタイプの建設機械の先端に取り付けた特殊な攪拌翼からセメントスラリー(液状)を地盤に注入し、攪拌混合しながら地盤を固めていく。改良により固まった地盤を自立する土止め壁とすることで、土止め支保工をなくすことができるのが大きなメリットだ。

 通常、中層混合処理工法は基礎地盤の改良などで採用される工法だが、土止めに使うのは多くないそうだ。同現場は、掘削部分が深くない、クレーンが設置できる敷地が保たれている、などの条件が備わっていたことから採用できたという。同社が同工法を土止めに採用する工事で、いままでにない最大規模の現場だ。…

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平成24年11月15日第2174号 掲載
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