【特集1】「エルゴノミクス」視点で職場改善 設備見直して無理ない姿勢に 腰や腕の負担解消へ/クアーズテック㈱

2021.12.28 【安全スタッフ 特集】
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 クアーズテック㈱(東京・品川区)は、腰痛など筋骨格系障害の予防を目的に、「エルゴノミクス(人間工学)」の視点から職場改善に取り組んでいる。作業のなかで腰・腕・脚にかかる負荷を評価。重い物を持ち上げたり無理な姿勢を続けたりする場面の解消を目指し、昇降式台車の採用や作業台の高さ調整・物の置き場の変更などによって作業や設備を見直し、“誰もが働きやすい職場”の形成へとつなげている。

<エルゴノミクス(人間工学)>
「働きやすい職場や生活しやすい環境を実現し、安全で使いやすい道具や機械を作ることに役立つ実践的な科学技術」のこと(人間工学会HPより)。疲労による疾病が起こりにくくなるように、機械設計や作業方法を最適化するなど、「人にやさしい技術」ともいわれている。

腰や肩への余計な負荷はないか

社内周知用のポスター。間違った姿勢を続けるとケガや疾病につながること、人間工学的な視点を持つことの意味を説明している

 クアーズテック㈱は、半導体製造プロセスに使われる石英ガラスや炭素・炭化ケイ素製品、シリコン部材、アルミナ製品などを製造する世界的セラミックスメーカー。2018年7月に親会社の米国クアーズテック社がエルゴノミクスに関するグローバルスタンダードを策定したのをきっかけに、国内事業所でも作業改善を進めている。活動内容について、安全衛生・環境担当であるEHSディレクターの渡部博明さん、EHSシニアマネージャーの木村総樹さん、EHSスペシャリストの有賀昌三さん、刈谷事業所EHSテクニシャンの後藤勝彦さんに話を伺った。

 「当時のアメリカの統計では、筋骨格系障害が労働災害の3分の1を占め、その多くはエルゴノミクス対策や職場での教育によって避けることができたと報告されていた。日本国内の事業所でも腰痛対策は実施していたが、エルゴノミクス的視点からの対策ではなかった」と、渡部さんは取組みの背景を説明する。

 より働きやすい職場環境を目指し、主要拠点である山形県の小国事業所をはじめ、秦野事業所(神奈川県)、刈谷事業所(愛知県)、クアーズテック長崎㈱(長崎県)で第三者機関による評価を受けたという。

高さを変えられる昇降台車を導入

 第三者機関によるエルゴノミクス評価では、取扱う物の重さや持ち上げる高さ、作業姿勢、動作の繰り返し、持続時間などを作業単位で細かく確認した。

 たとえば、…

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2022年1月1日第2393号 掲載
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