足場の昇降階段 色変え見える化 日建連が好事例
2022.03.01
【安全スタッフ ニュース】
日本建設業連合会はこのほど、「作業所長のソフトマネジメント好事例シート」をホームページに公開した。安全管理に着目したものでは、足場の昇降階段の位置を分かりやすくするため、その箇所だけ垂直ネットの色を変えた取組みなどを紹介している。
好事例シートは、日建連建築生産委員会傘下の施工部会生産性向上専門部会が、「魅力ある建設生産の場づくり・人づくりは、現代棟梁たる作業所長にあり」との強い想いの下、作業所長がマネジメント力を発揮している優れた事例を集めたもの。
足場の昇降階段の見える化では、これまで横に幅広い建物の場合、外部からも内部からも足場の階段の位置が分かりづらいという問題があったことに言及。階段の位置を分かりやすくするため、垂直ネットを一般部分と色違いにした。効果としては、迷わず階段を見つけられるほか、階段の位置が認識できることで、災害が起こりやすい近道行動がなくなるとした。
「ありがとうプロジェクト」による積極的な声掛けKYの雰囲気づくりは、災害防止で声掛けによる不安全行動の指摘が是正に有効であるものの、作業員の立場では自社以外の作業員には言いづらいという課題から生まれた。
指摘されたり、是正の際に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることで、現場の仲間という意識を持ってもらえるよう、ステッカーを作成し職長会・写真を中心に実施。他社の作業員の不安全行動にも声掛けしやすい職場環境が醸成され、災害を未然に防ぐことにつながったとしている。
2022年3月1日第2397号 掲載