【特集1】作業所長クラスの教育を充実 ダイバーシティへ高年次研修 リーダーシップ向上目指す/東急建設
東急建設㈱(本社=東京都渋谷区)は、作業所長クラスの教育を充実しようと、入社25年次、30年次などのベテラン社員を対象にした高年次研修に力を入れている。社員の高齢化を迎えダイバーシティ経営を目指すとともに、リーダーシップの向上を図り、管理レベルの強化を図るのが狙い。研修ではグループワークを重視しており、若手社員の育成などをテーマに意見を出し合う。受講者に考えてもらうことに重点を置き、「腹落ち感」のある研修で理解を深めていく。
基本原則へ「安全文化の再生」
全産業で死亡災害件数が約3割と常にトップを占める建設業。労働災害が起きると、労働基準監督署から指導などがあり、是正・改善に着手し、そのうえで安全衛生教育の見直しが図られる。こうした従来の定型化した安全衛生活動を見直し、安全第一を自然かつ必然的に徹底する習慣を身に付けるため、東急建設では2010年に「安全文化の再生」を策定した(図1)。
「安全の基本原則に立ち返る」をテーマに掲げた「安全文化の再生」では「人的側面の強化」「組織・機能の強化」「協力会社との連携の強化」の3つの施策を柱とする。目玉の一つは、「人的側面の強化」として新設した高年次研修だ。
現場の安全衛生活動の中心人物といえば、作業所長にほかならない。高年次研修は、所長クラスを対象に再度、基本的な安全管理の能力向上教育を実施して、レベルアップを図ろうというのが狙い。また、今後、社員が高齢化していくことからダイバーシティ経営の視点も重視する必要がある。「ベテラン社員を教育することで、リーダーシップを向上させ、会社全体の管理レベルを上げていくのが目的」と安全環境本部本部付の根本誠之(元安全環境本部長)さんはいう。…
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら