機械危険情報で入手に問題3割 中災防調べ
2022.07.14
【安全スタッフ ニュース】
中央労働災害防止協会の調査によると、リスク低減しても残る残留リスクなどの「機械危険情報」を機械メーカーなどから適切に得ているとする事業者は7割弱に止まり、3割強で問題があると回答していることが分かった。中災防は、「機械危険情報」を提供している機械メーカーの割合のほうが高いことから、機械ユーザー側が機械メーカーから提供された情報を機械危険情報と受け取っていない可能性があるとみている。
調査は、「厚生労働省によるリスクアセスメント指針(3指針)に関する研修等の実施状況と事業場における当該研修等の活用状況に関する調査研究」を報告書の形でまとめたもの。中災防の研修に参加した事業場にアンケートを依頼し、96事業場の回答を集計した。
リスク低減しても残る残留リスクなどの「機械危険情報」を機械メーカーなどから入手しているかを聞いたところ、「どうすれば適切に実施できるか分からない」「適切に実施できているか不安」が34%を占めることが判明。「適切に実施している」など肯定的な回答は66%と7割に満たなかった。
一方、機械メーカー側に「機械危険情報」を機械ユーザーに適切に提供しているか尋ねると、「適切に実施している」など肯定的な回答は80%に上った。
中災防は、「機械メーカーが提供している情報を機械ユーザーでは、機械危険情報と受け取られていないのではないか」と分析している。
2022年7月15日第2406号 掲載