2022年の安全衛生ニュースを振り返る(2) 6人死亡の工場火災が発生 製菓事業場を緊急点検・指導へ
2022.12.24
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約7割に不適切な安全管理
新潟県内の製菓工場内で今年2月11日、従業員6人が命を落とす火災が発生。事故を受け、新潟労働局が県米菓工業協同組合の組合員を対象に緊急自主点検を実施した。点検を実施した14企業34工場のうち67.6%に不適切な安全管理の実態がみられ、「防火シャッターが作動した場合を想定した避難計画になっていない」34.4%、「消防および避難訓練を実施していない」32.4%、「リスクアセスメントの未実施」23.5%、「消火設備の日常点検を実施していない」20.6%などの問題が発覚している。
多くの工場で改善の必要があったことから、6~11月には所轄労働基準監督署の担当官による立入指導を実施。「機械による危険の防止」「安全衛生管理体制」「通路・足場等」「爆発・火災の防止」「ボイラー・圧力容器等」などについて、労働安全衛生法に違反していた点を是正している(違反率69.4%)。12月22日には新潟県米菓工業組合の加盟事業場に対して労働災害防止対策の徹底を文書要請した。
火災の原因調査については、消防庁が12月に中間報告を公表している。乾燥機内に堆積した油分を含んだ煎餅カスが、熱を受けたことなどによって発火点に達した可能性が高いとみている。また、天井に吹き付けられた発泡ポリウレタンが延焼拡大の要因になった点を指摘した。
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