労働新聞記者が考察『今週の視点』【2022年10~12月】 がん患者 働く世代の増加を懸念/ハードル高い事業場外みなし ほか
2022年10~12月に公開した労働新聞記者によるニュース考察『今週の視点』をまとめてご紹介します。
夏季一時金 大手で前年比8%増 コロナ前には戻らず
今年の夏季一時金の平均妥結額は、軒並み前年結果を上回る水準だった。大企業を中心とした厚生労働省や経団連の集計では、前年からのアップ率が7.6~8.8%増となっている。…
高齢者雇用 力生かせる環境整備を 65歳以上が過去最多
65歳以上の人口が過去最多となるなか、高齢者の就業者数も増加している。身体機能低下による労働災害などのリスクがあるものの、長い職業生活で得た知識や経験を持つ人は貴重な戦力として捉えたい。…
障害者雇用 調整金・報奨金が減額に 改正法案を上程へ
政府は、今臨時国会において障害者雇用促進法改正を盛り込んだ障害者総合支援法等改正案の成立をめざす。障害者雇用に積極的な企業に支給する調整金・報奨金について、一定要件下での支給額の減額などを行う。…
パワハラ 最高裁が今年2度目の判決 いずれも処分有効に
最高裁判所は9月13日、パワーハラスメントによる消防士の分限免職処分を無効とした二審判決を取り消し、山口県長門市による処分を有効と判断した。パワハラをめぐる判決は6月14日に続き今年2度目のこと。…
戦力育成は自前でこそ 業態に合う人材を
即戦力が欲しい…。企業取材をしていると、人事担当者がそう漏らすシーンによく出くわす。ただ、激しさを増す人材獲得競争のなかにおいて、それは容易なこととは言い難い。…
がん患者 働く世代の増加を懸念 会社で教育が急務
働く世代でがん患者が増えていく――。厚生労働省がん対策推進企業アクションでは、女性の社会進出や定年延長を背景に罹患者の増加を懸念している。…
物価高への対応 手当創設・一時金相次ぐ 時限的に月1万円も
来春の賃金交渉に向けて、連合が「定昇込みで5%程度」の要求方針を掲げる方向性がほぼ固まった。急激な物価上昇を背景として賃上げへの期待感は従来以上に高まっており、すでに少なくない企業で月1万円の手当創設や特別一時金の支給などが行われている。…
不利益扱い禁止は努力義務 産業医による勧告で
東京高等裁判所は、産業医法人が勧告を理由とする顧問先からの契約解除を不服とした裁判で、解除を有効とする判決を下した。…
建設業・働き方の見直し ITシステムの活用を 勤怠はGPSと連動
建設業の働き方の見直しは一筋縄ではいかない。天候などによって予定していた工程に遅れが出るケースが多いうえ、現場の記録や作業の指示などは煩雑さを伴う。…
冬季特有災害 労働局が運動を展開中 積雪での転倒防止へ
積雪寒冷地の都道府県労働局では降雪、低温、季節風などの気象条件による労働災害が後を絶たない。今シーズンの冬も予断を許さない状況であることから、東北地方の労働局などでは災害防止運動を展開し積雪、凍結での転倒災害や除雪作業時での死傷事故に注意するよう求めている。…
ハードル高い事業場外みなし 厳しい判決が続く
東京高等裁判所は、外資系医薬品メーカーで働く営業社員について、事業場外みなし労働時間制の適用を認めた一審判決を補正し、適用を認めない判決を下した。事業場外みなしについては、阪急トラベルサポート事件(最判平26・1・24)以来、使用者にとって厳しい判決が続く。…
『労働新聞記者が考察『今週の視点』【2022年1~3月】 企業の人材確保就職氷河期世代に注目を/65歳定年延長格差防止へ段階的移行を ほか』はこちらから。
『労働新聞記者が考察『今週の視点』【2022年4~6月】 不妊治療ハラスメントない職場を/男性育休の有給化が加速 ほか』はこちらから。
『労働新聞記者が考察『今週の視点』【2022年7~9月】 バブル期入社組 役職定年到来が間近に/令和3年労働災害 4年ぶり死亡者数増える ほか』はこちらから。