「労災隠し」で建設業者送検 川崎北労基署

2023.02.13 【労働新聞 ニュース】
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 神奈川・川崎北労働基準監督署(渋谷勇一署長)は、労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、建設業の㈱湘南レオテック(同県藤沢市)と同社の代表取締役会長および社長を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで横浜地検川崎支部に書類送検した。川崎市内の工事現場で起こった労働災害について、管轄する同労基署に報告書を遅滞なく提出しなかった疑い。

 労災は令和3年4月9日に、川崎市内の共同住宅の外溝フェンス改修工事現場で起きた。同社が労働者に支柱基礎をハンマーで破壊させていたところ、労働者が左手をハンマーで叩き、治療4カ月を要する労災が発生した。代表取締役会長と社長が共謀し、労災は自社の敷地内で起きたと虚偽の報告書を作成。実際の災害発生現場を管轄する川崎北労基署ではなく、同社が所在する藤沢市を所管する藤沢労基署に報告書を提出していた。

 違反の理由について、川崎北労基署は「今後の受注への影響を恐れていたのでは」としている。

【令和5年1月24日送検】

令和5年2月13日第3388号4面 掲載
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