全社での遵守訴え 改善基準告示でセミナー 安全運行協議会
2023.02.28
【労働新聞 ニュース】
運送事業者や健康機器事業者、関係団体、学識者ら約30の個人・団体を会員に持ち、健康・過労起因事故の防止を目的とした研究を行っている安全運行サポーター協議会(酒井一博会長)は、来年度施行される改正改善基準告示をテーマにセミナーを開いた。トラック、バス、タクシーの計3業種の代表者がパネル討論を行っている(写真)。
パネル討論では、タクシー業の政和自動車㈱の樽澤孝専務取締役が、「告示を守らない業者に乗務員が流れていかないよう、業界全社で遵守する必要がある」と強調した。バス業の中日臨海バス㈱の森川大興代表取締役社長も、「残業で稼ぐ体制を突然大きく変えるのは難しいが、運転者は残業が減る=給料が減ると考え、告示遵守意識の緩いところに移ってしまう」と懸念をあらわにしている。トラック業の幸楽輸送㈱の不動直樹代表取締役社長は、「自動車を走らせることで利益を出す以外にも、利益を出せるような業界になっていけると良いのではないか」と話した。
令和5年2月27日第3390号3面 掲載