【特集1】集中対策で熱中症が3分の1に 「安全専任」配置し啓発 発電所管理者視点の活動支援策/JERA
火力発電事業、ガス事業を行う㈱JERAでは、発電所の運転・保守での災害ゼロを目指して安全文化の醸成、工事会社の安全活動の支援を行っている。夏場に最も注意が必要な熱中症対策では、熱中対策ウォッチやサイネージによる水分・塩分補給の啓発や予防グッズの配布、作業時間のシフトなどにより、昨年度は発症件数を3分の1に抑えた。今年度は内容をより充実させて、予防の取組みを進めている。全発電所に「安全専任」を配置し、施設管理者として発注先の工事会社・協力会社と連携を図りながら安全活動を徹底サポートする同社の取組みを紹介する。
安全を事業活動の基盤と捉え
東京電力㈱と中部電力㈱の燃料上流・調達から発電までのサプライチェーンを一体的に実施するため、2015年に設立された㈱JERA。2019年に既存の火力発電事業を統合し、国内最大の発電事業者としてエネルギー事業をグローバルに展開している。
「安全は、事業の基盤であるとともに企業活動の源泉であり、すべての事業活動において最優先とする」の安全理念のもと、安全で働きやすい職場環境づくり、安全な業務手順の順守、安全に配慮した設備の設計、運転・保全を進めてきた。
同社執行役員の浴田孝司O&M・エンジニアリング運営統括部長は、「発電所の管理者として、工事を請け負う元請会社に安全を呼びかけるのは大原則。そこからさらに先の協力会社にも効果的な施策を提供できるよう日々努めている」という。「26箇所ある火力発電所・火力建設所の運転、保守、建設業務に関わるすべての人がケガなく心身ともに健康で働けるよう、発電所の管理者としてできるだけのことをしよう」との考えから、協力会社に安全確保の思いを伝えるアプローチを続けている。…
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