【特集1】深く広くリスクを抽出 体格は?動線は?焦り? ガイドワードから状況想定 作業の危険“深耕”し改善図る/富士フイルム株式会社 富士宮事業場
2023.10.11
【安全スタッフ 特集】
富士フイルムの富士宮事業場では、リスク抽出時に「かもしれない」を意識させる「深耕リスクアセスメント」を展開している。「懸念労災」と「留意事項」のガイドワードを提示し、「体格/体力」「動線の変化」「焦りが生じたら」など、深く、広い観点から想像を膨らませ、リスクを考えるのがポイントだ。これまで気づかなかった危険の発見につながり、リスク抽出件数が大きく増加。効果的な改善を図っている。
リスク抽出の抜け、漏れが課題に
レントゲンフィルムや写真用印画紙、タッチパネル用部材、マイクロカプセル、抗菌液など、多岐にわたる製品の製造・加工を行う富士フイルムの富士宮事業場。同事業場では2019年、リスクアセスメントの手法を見直して以来、労働災害防止の面で成果が出ている。
従来からリスクアセスメントを通じて設備や作業に潜む危険に対処してきたが、その一方でリスク抽出の抜けや漏れも見られていた。
リスクアセスメント実施済みの作業で労働災害が起こったケース(図)もあり、効果的な進め方が課題になっていた。…
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2023年10月15日第2436号 掲載