判断力が復職要件 弁護士と産業医で議論 東京産業保健フォーラム
2023.10.31
【労働新聞 ニュース】
東京労働局(美濃芳郎局長)は、「産業保健フォーラム IN TOKYO 2023」を開催した。弁護士と産業医が、メンタルヘルス不調をテーマにトークセッションを実施し、それぞれの視点からの対応方法を解説している(写真)。
ほくと総合法律事務所の金子恭介弁護士は、精神疾患により私傷病休職をしている労働者が海外旅行に行き、SNSにその様子を載せて懲戒処分されたケースを紹介。産業保健の視点では、旅行が治療に効果のある行為と認定された場合でも、「会社がそれをすべて認めなければいけないわけではない」と話している。
これに対し、長濱産業医事務所合同会社の長濱さつ絵産業医は、復職の判断に当たり、「他の社員からどうみられるかを自分で判断できることが、復職に必要な能力となる。面談では、その点を確認する」と話した。
令和5年10月30日第3422号3面 掲載