【特集2】「安全経営」の浸透目指す 生産性向上と一体で働きやすい職場へ/第82回全国産業安全衛生大会 in 名古屋
2023.10.27
【安全スタッフ 特集】
中央労働災害防止協会は9月27・29日、第82回全国産業安全衛生大会を名古屋市内で開催した。シンポジウムでは、「安全経営あいち®」に賛同する企業が安全性と生産性の向上を一体とした取組みを発表。リスクアセスメントのプロセスである職場の危険源把握と、本質安全化の重要性が強調された。分科会の研究発表では、製造現場の高年齢化や女性労働者の増加に対応した省力化や作業負荷低減のための改善、危険感受性向上教育などが報告された。
〝からくり〟で本質安全化図る 低動力に変更しケガをしない設備に/マネジメントシステム・リスクアセスメント分科会
シンプルな構造が安全性高める
愛知労働局が官民で推進する「安全経営あいち®」では、経営戦略として安全性と生産性、品質などを同時に高めるPQCDSMEの理念を提唱している。パネルディスカッションでは、その重要なプロセスであるリスクアセスメントによる「本質安全化」と「現場の実態把握」について意見交換が行われた。
トヨタ自動車の鎌田祐子安全健康推進部長は、リスクアセスメントにおける本質安全化について、危険源のエネルギーを下げる「低動力化」「動力レス」をポイントに挙げた。同社では、部品運搬装置の動力を搬送物の重量物に見合った規模に変え、…
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2023年11月1日第2437号 掲載