賃金調査・企業の賃金動向を紹介―2023年10~12月掲載記事を振り返る
『労働新聞』で配信したニュース記事のなかから、2023年10~12月に公開しました賃金調査の記事をまとめて紹介します。定年時の退職金などを調べた就労条件総合調査(厚労省)、今年4月に入社した人材の確定初任給を調べた「令和5年職種別民間給与実態調査」(人事院)――などについて掲載しました。
国税庁 令和4年民間給与実態/平均年間給与 正社員・男性584万円に 前年比で1.1%増加
国税庁の民間給与実態統計によると、昨年1年間を通じて勤務した正社員の平均年間給与は男性が583.8万円、女性が406.9万円だった。前年結果と比べた伸び率は、それぞれ1.1%増、3.4%増で、女性が男性を上回っている。
2023年度版 愛知のモデル賃金/総合職モデル 大卒35歳で32.6万円 実在者課長職 1.8%減の44.2万円に
愛知県経営者協会の「愛知のモデル賃金(2023年度版)」によると、総合職・大学卒のモデル賃金は22歳で21.5万円、35歳で32.6万円、50歳で46.2万円などとなり、ピークは60歳で46.6万円だった。前年結果と比べると、35歳以下の若年層で0.9~2.8%増加し、60歳では2.0%減少している。
令和5年 就労条件総合調査/勤続35年超・定年退職金 大学・大学院卒で2040万円 5年前から140万円減
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によると、昨年1年間に定年退職した勤続35年以上の者の平均退職金は、大学・大学院卒で2037万円、高校卒・現業職で1471万円だった。前回・平成30年調査と比べると、それぞれ136万円減、158万円減と落ち込んだ。
人事院 民間給与の実態(初任給)/23区内大卒初任給 事務系・技術系ともに22.2万円 規模問わず半数超が「増額」
人事院の「令和5年職種別民間給与実態調査」によると、東京23区内の事業所における今年4月に入社した大学卒の確定初任給は事務員22万1772円、技術者22万1580円だった。前年結果と比べてそれぞれ3.0%(6409円)増、2.3%増(5011円)と伸びている。
厚労省 賃金引上げ等の実態調査/100人以上の改定額9500円 規模間格差は5000円
厚生労働省の「賃金引上げ等の実態調査」によると、令和5年の規模100人以上の1人平均賃金改定額は9437円だった。前年結果の5534円と比べて3903円アップしている。