休業補償受給しながら就労 長崎労基署・刑事告訴
2024.01.30
【労働新聞 ニュース】
休業補償給付を受けながら約4年間働く――長崎労働基準監督署(中里晋署長)は、労災保険の詐欺被害について、65歳の男性を浦上警察署長へ刑事告訴した。
男性は平成23年頃に労働災害に遭い、当時勤めていた会社を休業した後退職した。以降は休業補償給付を受けて療養していたが、29年6月に別の会社に就職。「業務上の疾病による療養のため働けず、賃金を受けていない」とする虚偽の請求書を提出していた。令和3年11月末までに、休業補償給付金約530万円と休業特別支給金約177万円を詐取した疑い。
同月29日、男性が別件の労災保険請求を行ったことで不正が発覚した。治療費などの請求は、男性が月4回受診していた医療機関からなされていた。同労基署は、「医者が要休業と認めた身体状態でありながら働いていたということであり、通常起こり得ない事案」としている。
【令和6年1月16日発表(令和5年9月29日刑事告訴)】
令和6年1月29日第3434号4面 掲載