【特集2】職場の腰痛予防 作業改善とセルフケア 両面から対策を
2024.01.29
【安全スタッフ 特集】
災害の型別で2番目に多い腰痛。厚生労働省は14次防の重点のひとつに腰痛を掲げ、職場での予防対策を推進している。日常生活でも発生する腰痛を予防するためには、持ち上げ作業自体を廃止したり、少ない力で行えるようにする職場のハード的な改善策に加え、正しい作業姿勢やストレッチ指導など一人ひとりのセルフケアも重要になる。今号特集Ⅱでは、製造業・建設業で行われている対策の実例を紹介するとともに、㈱タムラ製作所坂戸事業所が開催した理学療法士による講習の模様を掲載する。
補助機器導入し負担を軽減
厚労省がまとめた令和4年労働災害発生状況によると、休業4日以上の死傷災害のうち「動作の無理な反動・無理な動作」(腰痛)は2万879件。「墜落・転落」を初めて上回り、災害の型別では2番目に多くなった(図1)。また、国民生活基礎調査(2022)では、約10人に1人(65歳以上では約5人に1人)が腰痛の自覚症状があることが分かっている。
同省が定めた第14次労働災害防止計画では、中高年齢の女性を中心とした労働者の腰痛対策を重点事項のひとつに設定し、事業場で「職場における腰痛予防対策指針」に基づいた取組みを進める目標を掲げた。指針では、対策を講じる際のポイントに…
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2024年2月1日第2443号 掲載