【特集1】危険源判断にガイドを作成 14項目絞り込み数値基準示す 訪問点検作業で改善提案へ 理研計器㈱
理研計器㈱(本社:東京都板橋区)は、工場や建設現場などの客先を訪問して行うガス検知器の点検業務について、リスクアセスメントを通じた安全性向上を図っている。担当者によるリスク評価のばらつきをなくすため、危険源の判断ガイドを作成し、高所、酸欠、高圧ガスなど、注意すべき14項目に対する着眼点を明確化。作業責任者と監督者への研修を重ね、リスクを正しく把握し、対策立案へとつなげる体制をつくった。ハード面の対策が難しい訪問作業だが、点検報告会での改善提案を通じて、危険箇所を減らすように努めている。
作業環境が異なるフィールド業務
電気・ガス・石油プラントや、製造工場、工事現場で使われる産業用ガス検知警報機の製造、メンテナンス業務などを行っている理研計器。全国に35拠点あるサービスステーション(SS)には400人を超えるエンジニアがおり、国内のさまざまな現場へ出向いて検知機器の点検(フィールド業務)に当たっている。
同社では2015年に子会社3社を吸収合併し、メンテナンスサービスを統一化。別会社で行っていた仕事を一つにまとめるのに当たり、点検項目や作業マニュアルの統合に加え、フィールド業務に関する労働安全衛生規程の見直しを進めた。新たな規程のなかで、リスクアセスメントの実施を明文化し、それまで調査対象にしていた高所・酸素欠乏・放射線・ダイオキシン・粉じんに加え、現場の作業環境に潜む労働災害リスク全般へと対象を広げている。
フィールド業務の特徴は、自社の事業所ではなく、客先のプラントや建設現場を訪問して作業を行うところにある。作業場所が日々変わる点を踏まえ、リスク評価を手助けする社内共通指針として「危険源の判断ガイド」を作成した。…
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