過労起因事故防止にICT活用を 運転時の異常早期検知へ 安全運行サポーター協議会がセミナー
2024.02.22
【安全スタッフ ニュース】
健康・過労起因事故防止を目的に関係団体と学識研究者などで構成する安全運行サポーター協議会(事務局:大原記念労働科学研究所)は2月6日、「あんサポセミナー2024」を開催した。過労起因事故防止をテーマにしたパネルディスカッションでは、大原記念労働科学研究所の北島洋樹副所長が疲労起因による自動車事故を紹介。休日のない連続勤務だけでなく、改善告示基準内の拘束時間でも慢性的な疲労や心労が事故につながるとした。また、予防に向けた技術的支援に関連して、矢崎エナジーシステム㈱、㈱タニタ、㈱デンソーの3社が、ドライブレコーダーを利用して危険運転を警告する仕組みや突然の体調異常の検知、ドライバーの表情から眠気を検出する仕組みなど最新の研究動向を伝えた。
事業用自動車の健康起因事故は高止まりの状況で、人手不足や高齢化、労働時間削減などに対応するなかで、安全性・生産性向上が課題になっている。講演した国交省物流・自動車局安全政策課の永井啓文課長は「ICT活用による運行管理の高度化が普及期に来ている」とし、遠隔点呼や自動点呼、機器を使った運行管理業務の一元化などの実証と制度化を進める同省の施策を説明した。
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