【特集2】重機事故の失敗事例を周知 アクションプラン改定で災害ゼロへ 再現動画公開し安全教育支援/東京都水道局
東京都水道局は今年4月、「水道工事事故防止アクションプラン」を改定した。工事受注者へ事故防止のための重点項目をまとめたもので、水道工事中の重大事故ゼロを目指してさらに取組みを進めるとしている。10年を超える取組みのなかでは、「失敗から学ぶための事例集」や建設機械による事故の再現映像、外国人労働者向けの視聴覚教材などを作成しており、受注者へ安全教育での活用を促している。
重篤な人身事故ゼロを目指す
労働安全衛生総合研究所の監修協力のもとで2012年から作成している「水道工事事故防止アクションプラン」は、水道工事事故防止に向けて工事発注者としての3カ年の行動目標を定めるもの。過去に発生した事故を分析し、今後取り組むべき対策を示している。
今年4月にリニューアルした「アクションプラン2024」では、休業4日以上の負傷または死亡や第三者・局職員などが負傷する人身事故、被害・影響が大きい重大な物損事故など「レベルⅠ」以上の工事事故を年間8件以下とするとともに、第三者災害を年間3件以下、死亡事故を年間ゼロ、車両系建設機械に起因するレベルⅠ以上の人身事故を年間ゼロとする目標を掲げた。
車両系建設機械に起因する事故減少に向けた取組みでは、重機事故防止に特化した講習会の実施とともに、多重防護の考え方による事故防止対策の推奨、オペレーターと重機誘導員との合図確認の徹底、重機稼働範囲の立入禁止の徹底、再発防止策の水平展開と情報共有などを挙げている。
車両系建設機械など頻発事故が9割
ここ数年発生した工事事故の内容を見ると、…
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