易燃プラの近くで溶接させ送検 池袋労基署
2024.10.22
【労働新聞 ニュース】
東京・池袋労働基準監督署(高橋和彦署長)は、昨年7月に東京都豊島区内の水道管工事現場で発生した火災に関連して、土木工事業の日本マイティー㈱(神奈川県横浜市)と同社職長を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。燃えやすいポリプロピレン製のフレコンバッグの近くで、労働者にアーク溶接機およびガス溶断機を使わせた疑い。
火災は、雨水の貯水に使われる水道管の整備工事現場で発生した。労働者は直径5メートル、深さ約30メートルのたて孔の内部で、足場を設置する作業を行っていた。溶接時に散った火花が、たて孔の底に積み上げていたフレコンバッグに引火している。
同労基署は、フレコンバッグから労働者までの高さは10メートル以上あったとみている。「火災による人的被害は生じていないが、重篤な災害につながりかねない法違反があった」とし、送検に踏み切っている。
【令和6年9月30日送検】
令和6年10月21日第3469号4面 掲載