【特集1】「4つの安全(労働・環境・品質・設備)」で生産工程のリスクを低減 レビュー会議開き情報共有 相互啓発できる安全文化目指す/㈱ADEKA
素材メーカーの㈱ADEKA(本社=東京都荒川区)では、労働安全・環境安全・品質安全・設備安全を有機的に結びつけた「4つの安全」を掲げた安全管理を推進している。危険な状況や行動が生まれてしまう真因を深堀りし、生産工程に潜むリスク低減につなげている点が特徴だ。毎年のレビュー会議を通じて事業所間の情報共有を図り、グローバルで理念の浸透を図っている。また、近年は組織的なリスク要因を可視化する診断を導入。コミュニケーションなど組織文化の課題を定量化し、相互啓発型の安全文化を目指した活動も進めている。
本質的な改善策へ事象を深堀り
1917年創業の同社は、電子材料、環境材料などの化学品事業、油脂製品などの食品事業、農薬や医薬品などのライフサイエンス事業を行う素材メーカー。国内に7つの生産拠点、4つの研究開発拠点などを持つほか、国内外に製造などを担うグループ会社を持つ。各工場での製造品種が異なり、それぞれの特徴に合わせた安全管理を推進している。
安全な企業経営に全員で統一感を持って取り組むため、2003年から、労働安全・環境安全・品質安全※・設備安全の4種類からなる「4つの安全」を共通概念に掲げ、労働災害、環境事故、品質クレーム、設備故障ゼロを目指して、グローバルの統一方針として運用している(※品質保証と製品安全)。
労働安全・環境安全・品質安全・設備安全のどれか1つに特化していても、他がおろそかだと後々、追加の改善が必要になってしまう。リスクを評価して改善する際には、…
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