【特集2】リスク再点検の活動進む 専門人材育成し災害減へ 専門人材育成し災害減へ―安衛教育分科会 ルール順守視点で対策立案―MS・RA分科会/第83回全国産業安全衛生大会 in 広島
中央労働災害防止協会は11月13~15日、全国産業安全衛生大会を広島市内で開催した。全国的に休業災害が増加傾向にあるなか、研究発表では職場に潜むリスクを再点検し、安全性を高める活動が目立った。機械安全の専門人材育成により労働災害を6割減少させた教育や、より効果的なリスクアセスメントを行うためにルール順守の視点を加えたリスク評価手法など数多くの好事例が発表された。「知恵の貸し借りの場」である大会に全国の安全衛生担当者が集まり研鑽に励んだ。
同時開催の緑十字展にはVRを使った安全教育ツールや最新の保護具が着用できる体験コーナーが設けられ、多くの人が足を運んだ。
【安全衛生教育】機械安全の専門家を育成 抽出漏れに対処し災害6割減少/日本精工
安全衛生教育分科会では、生産現場の安全化推進を担う人材育成について、日本精工㈱生産本部EHS推進室の原謙一郎副室長が社内教育事例を発表した。同社では、2015~2018年に機械安全の専門資格であるセーフティアセッサ、セーフティサブアセッサを600人が取得し、各事業所で座学と改善の実践を通じた育成を続けてきた。リスク評価のためのガイドラインなどを示し、より精度の高いリスクアセスメントを実行している。
2019年には資格取得者をリスクアセスメント推進のリーダー役に任命して、国内の既存設備2万7000台について、リスクの抽出漏れを再点検するプロジェクトを展開した。再点検を進めるなかで…
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【安全管理活動】安全中核要員が全工場を巡回 災害多発職場重点にフォロー/AGCグラスプロダクツ 一関工場
【マネジメントシステム リスクアセスメント】「守りやすさ」を指標に追加 ルールレベル定量化が奏功/小松製作所大阪工場
【労働衛生管理活動】気流シミュレーションで暑熱改善 夏季の体調不良者がゼロに/マツダ本社工場
【健康づくり】「パワーナップ」で集中力改善 睡眠に着目した活動を展開/パナソニックインダストリー 西門真地区
【DX(デジタルトランスフォーメーション)】チャットツールでリスク共有 迅速な改善につなげる/日本製鉄関西製鉄所
【健康経営・特別報告】メンタル不調者が激減 社員主役の職場目指す/イームル工業
【ゼロ災運動分科会】「KYT選手権」で危険への感度向上/第一工業製薬 京都事業所
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