【特集2】労災展示から実機で体感へ 心の動き含め“腹落ち”重視 安全基準テストは満点必須に/ダイフク
物流システム・マテハン機器の世界トップメーカーである㈱ダイフク(大阪市西淀川区)は、飛来・落下事故などを疑似的に体感できる「安全体感道場」で、従業員や工事関係者の安全意識の高揚と労働災害再発防止の周知展開を図っている。同社の道場は、まずマネキンなどを活用したリアルな労災展示コーナーで実態を把握してもらった後、実機を使用した危険体感を実施する流れで教育プログラムを構築している。思い込みなど心の動きも含めて追体験し、“腹落ち”してもらうことを重視したという。また、全従業員に日常活動の安全基準に関するテストを行い、満点を取ることを必須にしている。
請負含む全労働者の安全優先
「安全は企業活動の基盤であり全てに優先する」というスローガンを掲げる同社は、健全な事業活動には、派遣社員・請負事業者・サプライヤーを含めたすべての労働者の安全と健康を最優先にする企業文化を各職場に定着させることが不可欠との考えの下、全員参加の安全衛生活動を積極的に展開している。
体制強化を図るきっかけになったのは2013年に起こった請負事業者における重篤災害だった。事態を重く見た同社は、翌2014年に安全衛生管理本部を設立。事業部単位ではなく、全社横断的に安全衛生管理活動を実施する方針を明確にしたという。
安全衛生管理本部が、CEО直轄の中央安全衛生委員会の事務局として委員会を運営し、各事業部のコアメンバーだけでなく、海外子会社も委員として参加しており、四半期ごとの労災などの状況報告と対策の展開を行っている。サプライヤー向けに「安全協力会」や「経営・安全方針及び生産動向説明会」も開催し、「相互啓発型の安全」を目指してグループ全体で安全衛生活動を推進している。
その活動の中心にあるといえるのが、…
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