水道管の移設時 土止めせず送検 北九州西労基署
2025.02.19
【労働新聞 ニュース】
福岡・北九州西労働基準監督署(奥薗雅典署長)は、昨年1月に労働者が地山の崩壊により死亡した労働災害に関連して、建設業の㈱岡部組(福岡県北九州市)と同社現場責任者を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで、福岡地検小倉支部に書類送検した。水道管移設工事現場内で、労働者に寸法確認を行わせるに当たり、地山の崩壊により労働者に危険が及ぶ可能性があったにもかかわらず、あらかじめ土止め支保工を設ける等の措置を講じなかった疑い。
工事現場では、別の事業者が汚水と雨水を分流する工事を行っていた。工事の最中、移設が必要な水道管が発覚し、岡部組が移設のために入場していた。
災害発生当時、労働者は1.5メートルの掘削地で寸法確認を行っていたが、背後の地山が崩壊。アスファルト舗装を支えていた砕石や砂を敷き詰めた層が崩れ、塊が身体に激突し、死亡した。
【令和7年2月4日送検】
令和7年2月17日第3485号4面 掲載