【特集2】異動時の安全教育重視へ 災害再現した写真で状況示す 雇用・年齢多様化に対応/アース製薬
医薬品の製造販売を行うアース製薬(東京・千代田区)は、2024年10月に生産本部長直轄の安全担当を設け、働き始めて間もない従業員や、異動した従業員に対する安全教育を強化している。業務や機械などが変わったタイミングで、過去に起こった災害状況やそれを再現した写真などの資料を見せ、作業手順や疑問点などを確認していくという。雇用形態も年齢層も多様化し、生産設備の刷新も進むなかで、災害が発生しやすいことがデータで判明した経験年数の浅い層や新しい作業に従事する層を集中的にサポートするのが目的。
労災経験年数が5年未満が3割に

赤穂事業所の洗口液工場

洗口液工場で製品チェックする従業員
医薬品、医薬部外品、医療用具、家庭用品の製造・販売事業などを展開するアース製薬は、「ごきぶりホイホイ」「ブラックキャップ」「アースノーマット」などの虫ケア用品で知られている。国内の主な生産拠点は、兵庫県赤穂市にある坂越工場(生産領域:虫ケア用品、消臭芳香剤など)と、赤穂工場(生産領域:洗口液、入浴剤、園芸用品など)で、坂越工場に製品開発を行う研究所を併設している。海外では、中国、タイ、ベトナムに工場がある。
同社では近年、「労災の見える化」を進めるとともに、経験年数が少ない従業員や異動した従業員に対する安全教育に力を入れている。社内体制においては、2024年10月に生産本部長直轄の安全担当を設け、過去の災害分析と新しい資料・教材の作成を行っており、…
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