過重労働の解消で医療事故調は不要 医師ユニオン代表
2013.12.09
【労働新聞 ニュース】
勤務医でつくる全国医師ユニオンの植山直人代表は、政府が検討している医療事故に係る調査の仕組み(医療事故調)について、「医師の過重労働を抑制できれば必要ない」とする見解を明らかにした。同ユニオンが11月24日に東京で開いたシンポジウムでの発言。
植山代表は、「国が4000億円もの国費を投じたのに、勤務医の負担は全然減っていない」と訴え、ユニオンが行った調査の結果「むしろ増えた」が4割を超える実態を紹介した。
そのうえで、現在進行形の医療事故調論争は、犯人探しに陥りがちな「原因究明」ではなく、「再発防止」の観点で行うべきと主張。再発防止策の中に、医師の過重労働対策が入れば「医療事故調は要らないかもしれない」などと話した。
平成25年12月9日第2948号6面 掲載