BCPの実践へ 帰宅困難者活用 NPO・東商シンポ
2013.06.03
【労働新聞 ニュース】
NPO法人日本ソフトインフラ研究センター(田中弘昭理事長)と東京商工会議所(岡村正会頭)は5月20日、東京都内で「帰宅困難者対策シンポジウム」を開催した=写真。首都直下地震が発生した場合に企業が取るべき対応などについて講演やパネルディスカッションを行った。
講演した内閣府中央防災会議「首都直下地震避難対策専門調査会」座長の中林一樹明治大学特任教授は、東日本大震災時の首都圏の状況との違いに触れながら、首都直下地震時の帰宅困難者の推計を提示。建物倒壊による道路閉鎖や火災が発生し、約650万人の帰宅困難者が見込まれると指摘した。その上で、企業が事業を継続できるように、帰宅が困難な社員をBCP(事業継続計画)の実施要員としてあらかじめ選定しておくようアドバイス。一方、夜間の地震発生時の要員には、会社の近隣に住む社員を充てるべきとした。
平成25年6月3日第2923号2面 掲載