長時間労働で面接未実施が2割弱も 広島中央労基署

2016.02.02 【安全スタッフ ニュース】
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 広島中央労働基準監督署(落合正典署長)は、過重労働やメンタルへルスに関する労務管理アンケートを取りまとめた。月80時間を超える時間外労働を行う労働者がいる事業場は26.5%と4社に1社に上ることが分かった。長時間労働者に対する医師による面接指導の実施率は6割にとどまり、「検討中」「していない」が2割弱と少なくない実態が浮き彫りとなっている。衛生委員会に産業医の出席がゼロのケースは3割弱に上る。

 調査は昨年2月~今年2月、管内の労働者数100人以上の全事業場711社を対象に実施し、389社(54.7%)の回答を集計したもの。

 過去1年間で時間外労働が最も多かった労働者の1年間の時間外労働時間数は、「600時間以上」が97社(24.9%)とトップだった。過去1年間で時間外労働の最も多かった労働者の1カ月当たり最長時間外労働時間数は、「100時間以上」が55社(14.1%)、「80時間~100時間未満」が48社(12.3%)となり、合わせて103社(26.5%)で過労死基準にあてはまる長時間労働者がいることが判明している。

 長時間労働者に対する産業医による面接指導の有無について聞くと、「(面接指導)している」は59.9%と過半数を占めたが、「検討中である」(11.6%)、「していない」(6.2%)が合計18%近くに上った。

 また、過去1年間における産業医の衛生委員会への出席回数では、「12回以上」が102社(26.2%)などと8回以上が4割だった一方で、「1~3回」が83社(21.3%)、「0回」が110社(28.3%)と3回以下が49.6%とほぼ半数に達していることから、「産業医の衛生委員会への出席が低調」(同労基署)と危惧している。

平成28年2月1日第2251号 掲載
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