災害の記憶「忘れるな」 企業間で水平展開図る 写真付き事例集作成 東京建協
2014.02.01
【安全スタッフ ニュース】
(一社)東京建設業協会(近藤晴貞会長)は、「忘れてはならない災害の記録」と題し、近年発生した死亡災害を中心に、発生状況と原因、対策を掲載した事例集を作成した。東京労働局協力のもと、司法処分の対象となった事件を含めた死亡災害事例を現場の写真付きで掲載し(写真)、再発防止対策や司法処分の内容などを解説している。
「自社の災害事例は知っていても、他企業の事例はなかなか把握できないもの(担当者)」としており、災害事例の共有を図るとともに、注意を喚起するのが狙いだ。
例えば、8階建てビル解体工事現場で発生した災害では外壁が突然倒れ、外部足場とともに崩壊。足場上にいた作業者が10mの高さから墜落して10tのコンクリートがれきの下敷きとなり1人死亡、1人が重傷を負った。現場では倒壊防止対策を行っておらず、元請会社と現場責任者が業務上過失致死の疑いで書類送検されている。
東京建設業協会では、事例集をセミナーなどで使用していくとともに、ホームページ(http://www.token.or.jp/safety)で無料公開。新規入場者研修や職長会ミーティング、現場の掲示板などで活用して欲しいとしている。
平成26年2月1日第2203号 掲載