過労死の賠償額 億超える場合も 品川労基署が講習会
2015.02.15
【安全スタッフ ニュース】
東京・品川労働基準監督署(古屋希子署長)は、「若者の『使い捨て』が疑われる企業にならないための講習会」を開催した。法政大学法学部の山本圭子講師が「過重労働による健康障害~労災請求だけではすまされない企業の対応」と題した講演を行った=写真。
山本講師は、長時間労働による健康障害が発生した場合の労災補償と民事賠償を解説した。「労災保険で補償されるのは最低限の範囲であり、被災者がこうむった全損害を補償するものではない」と指摘。補償が一定の範囲内の定率にとどまり、とくに精神的損害に対する慰謝料が含まれていない点を強調している。
過労死・過労自殺事案の場合、賠償額が数千万から億を超えることも少なくないとした。
平成27年2月15日第2228号 掲載