過労死防止法が今国会で成立へ 「国の責務」を規程

2014.06.15 【安全スタッフ ニュース】
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 超党派の国会議員による議員連盟が国会へ提出した過労死等防止対策推進法案が5月27日、衆議院本会議を全会一致で通過した。

 法案では、過労死を「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡」「業務による強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡」「これらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害」と定義。過労死防止対策の効果的な推進を「国の責務」として明記し、国と地方公共団体が実施する過労死防止対策に事業主が協力するよう努めることを規定した。

 また、厚労省に過労死等防止対策推進協議会を置き、過労死の防止のための対策に関する大綱を策定。過労死事案についての調査研究や国民への啓発、相談体制の整備などの対策を講じるとしている。調査研究結果を踏まえ、必要がある時には法制上の措置を講じることになる。

 法案は今後参議院で審議を行い、今国会中に成立する見込み。法案成立後、厚労省では施行までの6か月間に協議会設置に向けた準備を進めるとともに、来年度には新たに予算を組んで調査研究を進める考え。

 平成24年度には前年度を150人上回る475人が精神障害による労災として認定された。脳・心臓疾患でも338人を業務上の災害として認定している。

平成26年6月15日第2212号 掲載
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