一人親方で未加入目立つ 処遇の確立が課題 社保加入状況を調査 建専連
2014.08.15
【安全スタッフ ニュース】
建設業の専門工事業団体で構成する(一社)建設産業専門団体連合会は、「平成25年度社会保険等加入状況に関する調査報告書」をまとめた。一人親方や親方集団など「社員以外」の加入率は健康保険77.7%、年金保険61.7%、雇用保険は28.5%と低調だった。社員の加入状況がそれぞれ98.4%、96.5%、88.1%と順調に伸びている一方で、社員以外の未加入が目立つ結果となっている。
建設業法の規定では、建設業許可がないと500万円以上の工事を請負うことはできない。許可のない一人親方や親方集団、季節工などが現場に入る場合には、賃金台帳上では一次下請け企業の直接雇用としながら、実際には請負として働くことがあるという。
専門工事業の組織の特質ともいえるこうした「社員以外」の部分が保険加入問題を複雑にする要因となっていると調査報告書は指摘。建専連の会員企業自身よりも、その下請企業での未加入割合が顕著であることから、下請企業の社員以外の扱いと一人親方の処遇確立を今後の課題とした。
調査は、建専連傘下の団体に加盟する企業1496社とその専属下請3161社からアンケートを回収した。
平成26年8月15日第2216号 掲載