外国人実習生 労災の実態把握へ 傾向分析し事例集作成 日本造船工業会
2015.08.15
【安全スタッフ ニュース】
(一社)日本造船工業会(村山滋会長)は、外国人技能実習生の労働災害の実態を把握するため、会員企業を対象にアンケート調査を実施する考えだ。今年度中に労災傾向の分析や好事例を取りまとめる。
調査内容は、労災発生の状況と人材の活用・管理方法の2つについて。労災発生の状況に関しては、過去に起こった外国人技能実習生の労災事例を報告してもらい、同工業会が集計している会員企業のデータと照合して抽出し分析を進める予定。これまで外国人技能実習生というくくりで収集していなかったためだ。
労災発生の状況に加え、被災者の経験年数やケガの程度を明らかにし、外国人技能実習生に対する安全衛生教育を含む災害防止対策に役立ててもらう。
作業現場でどのような指示の出し方が適切かなどについて課題を抱えている企業が少なくないことから、優良企業の具体的な取組みを示した好事例集を作成したいとしている。
会員企業の中には、外国人技能実習生とのコミュニケーションに難があることを理由に、あえて玉掛けやクレーン作業、フォークリフト作業などに従事させないなど、重篤災害の危険性がある作業から外しているケースがある。
また、業務指示でよく使う外国語文例を多数作成し、職長が作業に合わせて用いたり、通訳を常駐させている場合もある。
平成27年8月15日第2240号 掲載