半数以上が実施済み ストレス検査の実態調査 東京・三田労基署
東京・三田労働基準監督署(武藤一雄署長)は、今年12月1日施行となるストレスチェック制度に関するアンケート調査の結果を取りまとめた。実施が義務付けられる労働者50人以上の事業場の半数以上でストレスチェックを実施していることが分かった。労働基準監督署への検査結果等報告書の提出については、約半数が「知らなかった」と回答した。今後、同労基署は、「周知に力を入れる」としている。
調査は今年6月、同労基署管内の事業場の管理者・労務管理担当者など268人に実施したもの。労働者数50人以上の事業場が63%を占める。
「ストレスチェック(法によらないものを含む)」の実施の有無を聞いたところ、「毎年実施」が17%、「実施したことがある」が25%と合わせて4割を超える事業場で〝おおむね実施〟していた。労働者数50人以上では、「毎年実施」が25%、「実施したことがある」が27%と5割を超えている。
ストレスチェックの実務担当者について、「誰にするか、または誰を予定しているか」では、「衛生管理者」が23%、「メンタルへルス推進担当者」が14%、「総務課などの担当職員」が38%などとなった。50人以上でも傾向はほとんど変わらなかった。
ストレスチェックの実施者に関しては、「産業医」が45%、「産業医以外の医師」が2%、「保健師」が6%、「外部機関」が22%などとなっている。50人以上の場合、「産業医」の割合が53%と過半数に及んでいる。
50人以上の事業者は、検査結果等報告書を労基署に提出することが義務付けられるが、「知っていた」は41%と半数に満たず、逆に「知らなかった」が47%と5割近くに上った。
ストレスチェック実施の義務化に関し、行政に期待することでは、「説明会の開催など内容の周知」が52%とトップで、次いで「費用の助成」が34%と多かった。50人以上では順に61%、30%、50人未満では、双方とも41%と拮抗しており、コスト面での負担が小さくない状況を浮き彫りにした。