災害現場偽り送検に 契約打切り恐れる 八王子労基署
2016.03.14
【労働新聞 ニュース】
東京・八王子労働基準監督署(細川和久署長)は、虚偽の労働者死傷病報告を届け出て、"労災かくし"を行ったとして、総合防水工事業の㈱大同ポリマー(東京都日野市)と同社役員を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。
平成26年9月、八王子市内の住宅建設工事で排水管のキャップを取り付ける作業に従事していた労働者がはしごから墜落し、腰の骨を折る労働災害が発生した。
同社は、元請との関係悪化による契約打切りを懸念し、労災発生から約半年後に報告を提出したばかりか、「自社の敷地内で鳥の巣を除去する作業中に墜落した」と虚偽の内容を報告した。
労災発生後に、匿名の情報提供があったことが事件発覚の端緒となった。同労基署は情報提供を受け、報告を提出するよう是正勧告をしたが、同社が虚偽の報告を提出したため、書類送検に踏み切った。
同労基署は、労災かくしの排除へ向けた取組みをより一層強化するとしている。
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
平成28年3月14日第3056号3面 掲載