パワハラ経験94% 現場実態を調査 NCCU
2018.07.02
【労働新聞 ニュース】
介護従事者約7万8000人でつくるUAゼンセン・日本介護クラフトユニオン(NCCU・久保芳信会長)は6月21日、介護現場のハラスメント実態を探ったアンケート調査の最終報告を行った。
回答した2411人の組合員中、サービス利用者やその家族からのハラスメント経験があるのは74.2%で、セクハラ40.1%、パワハラ94.2%(複数回答)だった。
セクハラは、サービス提供時に不必要に個人的な接触を図る(53.5%)、性的冗談をしつこく繰り返す(52.6%)などが多く、パワハラは、攻撃的態度で大声を出す(61.4%)、他のヘルパーなどを引き合いに出し「◯◯さんはやってくれた」と強要する(52.4%)ものが過半数を占めた。「バカ、クズなど人格を否定するようなことをいう」とした回答も21.6%あった。
「介護とはそういう仕事」とみる社会的風潮の是正に向け、国には介護従事者の人権を守る取組みを、事業者には同様の事態に至った際はサービスを停止することもある旨を利用計画に盛り込むなど、顧客至上主義からの脱却を求めている。
平成30年7月2日第3167号4面 掲載