健康手帳対象に追加 オルト―トルイジン 労政審が了承

2019.04.12 【安全スタッフ ニュース】
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 厚生労働大臣は、「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱および労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」について労働政策審議会に諮問し、「妥当」との答申を得た。

 染料や顔料などの原料に使われているオルト―トルイジンの製造・取扱業務を健康管理手帳の交付対象業務に追加するとしている。同業務に5年以上従事していることが交付要件となる。厚労省は、答申を踏まえて、速やかに政省令の改正作業を進める。

 健康管理手帳制度は、労働安全衛生法第67条に基づき、がんその他の重度の健康障害が生じるおそれがある業務に従事していた者のうち、一定の要件を満たす者について、離職時または離職後に国が健康管理手帳を交付し、無償で健康診断を行う制度。

 オルト―トルイジンが安衛法施行令などにより特定化学物質に指定されていること、オルト―トルイジンの製造・取扱業務に起因する膀胱がんが業務上疾病と認められる予定があること、また実際に業務上疾病として高い確率で労災認定されていることから、交付対象業務の基準に当てはまることが明確になったとして法改正に着手した。

 健康管理手帳の交付対象業務に、オルト―トルイジン(これをその重量の1%を超えて含有する製剤その他の物を含む)を製造し、または取り扱う業務を追加する。

 さらに、健康管理手帳の交付要件を、同業務に5年以上従事した経験を有することとした。

平成31年4月15日第2328号 掲載
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