コンクリ塊に激突して死亡 新宿労基署・送検
2019.06.28
【労働新聞 ニュース】
東京・新宿労働基準監督署(金田文人署長)は労働者の立入区域を設定しなかったとして、㈱荒井興業(東京都八王子市)と同社現場責任者を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。東京都中野区内のマンション新築工事で平成29年4月5日、杭打作業で発生したコンクリートの塊を、ドラグショベルを使って一時的に仮置きする作業をしていた。
ドラグショベルのバケットの背中で地面を均していたところ、突然コンクリートの塊が法面を転がり出した。下方で作業していた労働者にコンクリートの塊が激突、死亡災害となったもの。
同労基署の調べで、物体が落下の危険を及ぼす恐れのあるときは、防網を設け立入区域を設定しなければならないが、措置を怠っていたことが明らかになった。「作業を早く進めるために設置していなかった」と同労基署はみている。
令和元年7月1日第3215号5面 掲載