【スポット】一脚の〝椅子〟も安全な作業から 東洋工芸・茨城工場
2019.09.10
【安全スタッフ ズームアップ・スポット・トピックス】
披露宴やホテルの宴席が催されたりする大広間などでよく見かけるスチール製の椅子。軽くて、丈夫で、重ね起きが可能で、持ち運びもできる、とくればピンとくる方も多いはずのあの椅子である。簡単な構造に見えて熟練技が必要な工程には危険作業も少なくなく、基本的な安全管理の継続が欠かせない。そんな当たり前の取組みを地道に継続している東洋工芸・茨城工場の現場をレポートする。
フォークに警告灯で存在周知
トーヨーテーパー(TOYO・TAPER)という金属家具の自社ブランドの展開はもとより、「イトーキ」や「良品計画」といった有名ブランドのOEM生産や輸入家具販売、生活文化用品などの製造・輸入・販売が同社の主力事業。売上げ約29億円のうちのおよそ3割が茨城工場で生産された商品で占められ、製造ラインに流れる主力製品が下の写真のような椅子である。ホテルや結婚式場などでよく見かける、軽くて、重ねて持ち運んだりできる〝あの椅子〟だ。
「テーパー」とは、円錐状にだんだん直径が小さくなっていく先細りになった状態やその部分のことを指し、そうした形状の構造物のことを「テーパーがついている」と言ったりする。このテーパー技術を金属製スチールの脚部に日本で初めて使用したのが同社で、現在のブランドネームの由来にもなっている。
実はあの椅子、簡単な作りに見えて製造工程は意外と複雑だ。…
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2019年9月15日第2338号 掲載